ヒロ

博奕打ち いのち札のヒロのレビュー・感想・評価

博奕打ち いのち札(1971年製作の映画)
4.7
女が立ち入ることを許さない男と男の任侠道を女が軸のメロドラマに置き換えてしまえるその手腕と確かな脚本、それを書いたのが“仁義なきシリーズ”の笠原和夫というのが最強のアンチテーゼになってる。鶴田浩二は言うまでもなく、揺れ動く若山富三郎とモダンなヒットマン天本英世の相討ち、のちの狂犬っぷりを遺憾なく発揮する渡瀬恒彦と役者も文句のつけようがない。愛を通すと仁義が立たない、仁義を立てると愛が壊れる。両立しない両者の狭間で揺れ動く男の落とし前、血で血を洗うキラーバージンロード最高のラストシーン。また逢いましょうはさようなら、愛はすべてを凌駕する。

2020-2
ヒロ

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