三島由紀夫が刑務所で服役している場面から始まる。
三島の身代わりに、刑務所でほかの服役者が射殺される場面があるが、刑務所でそんなことが起こりうるのか、リアルさに欠けている感じがした。
そして、出所の日は、対立相手のやくざに見つからぬように、親父の志村喬らもけむに巻く出所方法。しかし、志村喬の上半身じゅうの刺青は全く似合わない(笑)
その後、黒い革ジャンを着てやくざぶりを見せる三島だが、増村保造は「実は、三島の演技が下手で困った」らしい。
そして、三島の元の女として水谷良重が登場するが、すぐに別れる。
水谷良重が歌う「バババベビブバナナノミ~♪」という変なというか、面白い唄が耳について仕方がない。
その後、映画館で働く女=若尾文子と運命の出会い。若尾文子は、やっぱりどんな役をやっても素晴らしい。あの姿・あの顔を見て、あの美しい声を聞くと、気持ち落ち着く。
本作で、若尾文子の兄は、川崎敬三。
まぁまぁ面白かったが、やはり三島由紀夫の演技は……。