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フランケンウィニーのmitakosamaのレビュー・感想・評価

フランケンウィニー(2012年製作の映画)
3.6
ティムバートン初期の同名の短篇のセルフリメイク。
色んな作品のリメイクは行っているが、自身の作品・しかも監督自身の少年時代を反映させた作品のリメイクでもある。
そのうえ実写だったオリジナルから、ティムバートン作品の一翼を担うストップモーションアニメによる制作になった。
言わば、自身のフィルモグラフィーの決定版を出すと言うこと。
邪推だが、この作品を作り直すと言うことは監督にとっても、大きな意味を持つ行為だったのではないだろうか。

オリジナルが30分の短篇だったのを90分に延長した。基本的な物語は変わらないけどクラスメイトのエピソードが増えた。

またこのクラスメイトが悉く不気味なんだ(笑)ノートルダムのせむし男風だったりマミー風だったり、ユニバーサルモンスターへのリスペクトが素晴らしい。

フランケンシュタインの怪物の様に蘇った愛犬スパーキー。それに同調してクラスメイトも生き物を蘇らせ町が大騒ぎ。
忘れてたけど、ガメラも出てたんだよなーーーー。六本木のティムバートン展で見るまで完全に記憶から抜けてたわ。
この辺のエピソードで話を膨らませている分、若干冗長になった印象は拭えないかな。

大きな変化はそれくらいだけど基本的な物語は一緒だし、オリジナルの演出をかなり継いでいるのも判る。
なによりスパーキーの可愛さは実写だろうとアニメだろうと変わらず。これは主人公の少年の飼い犬に対する愛が感じられるからなんだよね。
ここ大事!
この映画では少年のスパーキーに対する愛情がより濃く描かれていると思う。

なによりストップモーションアニメのフェチズムにウットリする。人形が動くだけでたまらなくワクワクするわ。
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