【2007年キネマ旬報外国映画ベストテン 第3位】
『ナッシュビル』ロバート・アルトマンの遺作となった作品。インディペンデント・スピリット賞では監督賞にノミネートされた。
ロバート・アルトマンらしいいつもの群像劇だが、ハマらなかった自分としては一番面白く感じたかも。
全体を通した「死」の匂いというのがよかった。白いトレンチコートを着たブロンドの女がいるのだが、彼女が何者なのかが段々分かっていく。その仕掛けがなかなか面白い。
なくなりつつある文化を懐かしみつつ、出演者たちの悲喜こもごもを上手くその中に入れ込んでいる。
メリル・ストリープ、ウディ・ハレルソン、リリー・トムリンなど豪華キャストも見もの。ストリープはやっぱり歌上手いなぁ。
アルトマンの集大成的作品であり、十分に深みも感じられる秀作群像劇。アルトマン作品では一番好き。