サイレント映画は初めて見た。映画とは映像と音で語るストーリーだとよく言われるけど、この作品はまさにそうで、映画の根源を見たような気がした。無声映画なのでセリフに音はなく、字幕で補完されてるけど登場人物たちの感情がその文字にのって聞こえてくるのを感じるような、表現豊かな音楽が素晴らしかった。
第二次大戦の前にこんなにもクオリティの高い映画が出たことも凄いけど、現代にも、おそらくいつの時代にも通ずるテーマで見る者の心を揺さぶる構成は圧倒的だった。
主人公役のジョージ・オブライエンの鬼気迫る演技も良かった。道路の真ん中でキスをするシーンは映画史に残る名シーンだと思う。