物憂げな表情の女たち。
冒頭から何処か鬱々とした表情の地味な中年女が似合わないディスコに入っていくところから始まる。
場所はサラエボ。1992年にヘルツゴビナとの内戦があった場所の物語だ。
題名に「サラエボ」と入れているのだから戦争関連の物語だと安易に想像がつく。
その後中年女の娘が出てくるが「お父さんはシャヒードよ」と言う。この「シャヒード」がよくわからなかったけど、次第にその意味を理解するようになる。そして物憂げな中年女の不可解な行動も・・・。
本作、説明らしい説明はほとんど無くまさに絵を見て考察する映画だったので非常に私の好きな作風だった。
最後の娘が坊主にした理由も・・・切ないが母と子の絆を強烈なまでに見せつけられる心に残る映画でした。