タカナリ

空の大怪獣 ラドンのタカナリのレビュー・感想・評価

空の大怪獣 ラドン(1956年製作の映画)
3.6
阿蘇山の地下空洞で眠っていた太古の翼竜であるラドンが復活。
人間達は、ラドンによる被害から人々を救うことが出来るのか。

東宝の怪獣映画としては、初のカラー作品になります。
ラドンによって破壊される西海橋は、公開の前の年に完成したばかりであったが、公開後、西海橋や阿蘇山の観光客は増加。
これ以降、宣伝もかねて完成間もない観光施設を怪獣に破壊させるというのが伝統となっています。

ラドンの登場は後半からで、前半は古代のトンボの幼虫メガヌロンによる炭鉱での連続殺人について描かれています。結果メガヌロンの仕業でしたが、犯人探しや遺族や容疑者なんかのドラマが思ったよりもしっかりしています。怪獣出す必要ないくらいです。

ゴジラと違って、メガヌロンにしてもラドンにしてもかなり生物的です。メガヌロンとか、虫が苦手な人はダメかもしれません。
ラドンが卵から還った瞬間は、気持ち悪さと恐ろしさを感じました。
だけど、最期は切なくなりましたね。望んで生まれたわけじゃないのにあんな目にあって。
時代が違ったら、生きていける道もあったのかもしれない。

怪獣よりもドラマの方に力が入っているように感じた作品でした。
正直ラドン目当てだったんですが、これはこれで良かったです。