硬派で色気のある男役が似合う仲村タオルとチャン・ツィイー演じるシンシアが感傷的な女性そのものでとてもよかった。
チャン・ツィイーの涙を流すシーンが何度かあるけれど、"涙の流し方"に全て違いがある。
今作はセリフが排除されている分、演技でどこまで伝えるのか・伝わるのかが問われる作品だと思うけれど、チャン・ツィイーの涙が全てを物語っていると感じた。
ロウ・イエの演出について
序盤の駅での暴動シーンなんて特にカメラのブレが酷いが、どんなに酔いそうなカメラの動きでも状況把握できてしまうのがこの監督の凄さな気がする。
シエ・ミンとシンシアが家を出て車に乗り込んだ時の、焦点が定まらない長いズームの後2人にピントが合う瞬間がとても良い。こういう演出を盛り込まれると心を動かされる。
ロウ・イエ3作目だったが、この監督のが作る恋の終わり方がとても好き。