千利休

ドライヴの千利休のレビュー・感想・評価

ドライヴ(2011年製作の映画)
4.4
日常の崩壊から生まれる正義の悪魔、とでも言える暴力性は10年代以降の流行と共鳴するようなものだが、そのような狂気だけがこの作品を形作るものではない。やはり主役のライアン・ゴズリングが肝になるのだが、どうしても彼の寡黙で冗長とも言われえる沈黙の長い演技からは日本的な"間"の美しさを強く感じざるを得ない。握るものこそハンドルだが、殺生をしないと誓った侍とそう違わないだろう。無駄なものが削ぎ落とされていて気持ち良い。この手の映画で銃がメインにならないというもの面白い。
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