えそじま

風前の灯のえそじまのレビュー・感想・評価

風前の灯(1957年製作の映画)
3.5
愚連隊一味の強盗3人に目を付けられた郊外の一軒家。
近所、親戚、旧友と様々な人間の出入りにイラつきながら待ち伏せる一味の視点を通して、強欲婆さんを中心に繰り広げられる一家の仁義なきブラックコメディが、軽快なBGMに乗せてテンポ良く繰り広げられる。


同年公開の前作「喜びも悲しみも幾歳月(1957年)」で"金を掛ければなんでも面白くなる"と批評された木下恵介の怒りの反論ともいえる低予算映画で、前作では模範的で尊い夫婦関係を演じた高峰秀子、佐田啓二がそのままキャスティングされ、今度は金に意地汚い駄目夫婦を妙演。
特に大きな丸眼鏡をかけた高峰秀子のコメディエンヌっぷりは貴重。
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