けんけん3号

生きてこそのけんけん3号のネタバレレビュー・内容・結末

生きてこそ(1993年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ネトフリでリメイク作品がピックアップされていて、前から気になっていたリメイク元を鑑賞。なんとも凄い作品だった。まずオープニングの飛行機の激しい墜落シーンに圧倒された。この事故でよく生存してたなぁ~って、信じられないくらい。そして生存者たちを待ち受けるそれぞれ運命。生きられた者、生きられなかった者。生死を選べなかった者。生きるって?寿命って?運命って?色々考えさせられる。さらに絶望的な状況を迎えた時、人はどうなるのか?人間は生きるために食べなければならない。食べる物が屍しかなかった場合、生きるために仲間の屍を食すか、それとも食さずに飢え死にするのか、究極の選択。実際に体験していない自分が軽々しく答えを口に出来ない。倫理とは?それくらい衝撃的だった。神へ祈り、神が与えた試練、神の存在を生きるための支えにしているが、あまり神に依存しない日本人ならどうなるのか?生きるという強い意志で乗り切れるだろうか?亡くなっている身内に願うのか?家族に、それとも大切な人に願うのか?そんなことまで考えてしまった。そしてあの雪崩。ここまで過酷なのか!自然の偉大さ、恐ろしさ。自然の前の人間の無力さを痛感した。そして忘れてはいけないのが、これが実話ということ。究極の選択をして生き抜いた人間が存在したことを忘れられない。精神的に衝撃を受けた作品だった。ネトフリのリメイクと比較したいけど、続けてはちょっとキツイかな。