本気で推論しながら観ると最高に楽しめるストーリー。一見ホラーに似せた、断片の散りばめ方が秀逸。
比較的序盤の妹が喚き散らしながら箪笥にぶち込まれるシーンで、寝ていて音が聞こえなかったという台詞から、「姉は信頼できない語り手なんだな」という仮説から、おおかたこの映画の全体像を掴んでしまったんだけど、残るは「妹と母親がなぜ死んだのか」「箪笥との結びつきは?」という問いに対しての解答が出ず、もやもやしていたところ、最後に答え合わせという形でクロージング。
まさかそんな答えだったなんて。
この手の時系列が行き来するサスペンスものにしてはやさしい作りだと思う一方で、推論なしにだらだらと観てしまうとこの映画の良さが一切伝わらないんだろうなぁとも。
疲れていない時にみてほしい映画。