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ツリー・オブ・ライフのktyのレビュー・感想・評価

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)
3.3
宗教的な創世の映像で始まり、
水の流れを基調とした川や海の風景、
高層建築を見上げ空に向かう視線

なんだか、ジャズのECM Recordsのジャケットの静謐さを思わせました。
その静謐さの意味を深く考えたことはなかったのですが、

本作を観て、これらの映像を見ているのは観客なんだけど、実は神の目線ではないか?
それが静謐さの正体と解釈しました。

一方で、世俗的な感情にまみれた生活と、聖なる静謐な映像とのギャップを埋めて作品として成立するキーは何か?

それがタイトルの神の木ではないでしょうか? 木に神が宿るとしたらアニミズムの考えです。

結局、創造主としての神という西洋の思想と、アニミズムが混在するのが世の中であるということが、本作のメッセージと受け取れるなら興味深いです。
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