お竜さんの名乗り文句にサッとタイトルの被さるオープニングがHYPER COOL. 公害がテーマってこと以外はいつもと概ね同じ内容で、脂の乗った加藤泰演出であってもマンネリズムからは逃れられなかった感がある。男性枠の鶴田浩二があっさり死ぬのは珍しい。中盤まではかなり退屈なのだが、葬式の舞台劇的な長回しでお竜さんにピンスポが当たる瞬間からは目を醒ますような面白さ。画の締まりも一気に良くなる。若山富三郎の登場シーンはそこかよ!ってタイミングで笑った。手前には廃水の滝を配置し、背後では雷鳴が轟くラストの対峙。『人魚伝説』みたいな超自然のゾーンに片足突っ込んでていいね。