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美しき冒険旅行のEDENのネタバレレビュー・内容・結末

美しき冒険旅行(1971年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

11/09/2019

I want water, I can’t say it simpler. と言ってももちろん全く通じるわけはなく、弟 が水を飲む仕草をしたときに おー水か!!となるシーンが好きだった。

そのあとの、川のシーンは私もまるで柔らかくてなめらかな水を感じているような気分になった。

「ナイフとフォークとお皿で食事ができるのよ、好きな服がきれるのよ」でも同時に、どうしたら自分がいちばんお金と人の足の引っ張り合いばかりの世界でもあるのよ。

西欧の基準を「発展的」「人間的」としそうでないものを「原始的」「発展前の世界」とする、今もまだ十分に蔓延している捉え方について、この映画は疑問を提示している。

動物を機械で乱殺して「野蛮」なのはどちら?


対比の描き方がわかりやすくも好きだった。特に、女性の胸が少しみえただけでワーギャー騒ぐ彼らと、裸で生活していてもそれを性的には捉えない彼ら。面白いなぁそう考えると。

アートのシーンも好きだった。


あと、姉弟の服装が制服というのがよかった。砂漠に行く時の「サファリパーク」的な格好ではなくて、あまりにも場違いなローファーとスカートとワイシャツとジャケット、というのが姉弟が砂漠や青年たちに「好奇心」をもって近づこうとしているわけではない (研究対象として、面白いモノとして近づこうとしているわけではない. = objectification しているわけではない) というのが よく表されていた。

音楽も印象的だ。


でも、どうして彼は死んでしまったのだろう。
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