rei

たそがれ清兵衛のreiのレビュー・感想・評価

たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)
3.9
しみじみと良かった。
宮沢りえの美しさと真田広之の抑えた演技が光る。
時代に翻弄されつつ、真摯に生きるこの時代の人の美しさに心打たれた。
人間はそんなに多くの人を愛せるものではないのかもしれない…と考えさせられた。ひたすらに幼馴染の朋江のことを心奥底に大事に思い、生きている清兵衛。早くに母親を亡くした2人の娘を心から愛し、惚けた母親のことも敬いながら、清貧な生活を送る物語。
原作の藤沢周平の世界を過剰な演出、音を排し、美しく淡々と描いていた。
時折映る、何処かで見たような田舎の風景、想像に近い城内の風景も良かった。
果たし合いに出かける清兵衛の身支度を手伝う際、襷をかける宮沢りえの凛々しさ…女性の強さを感じた。
rei

rei