深獣九

黒い家の深獣九のレビュー・感想・評価

黒い家(1999年製作の映画)
3.5
噂には聞いていたが、役者の個性が強烈。大竹しのぶも西村雅彦も内野聖陽も小林薫もかなりの熱演。そこは楽しめた。
だが、それが際立ちすぎてストーリーの面白さが伝わってない。原作は、第4回日本ホラー小説大賞を受賞した貴志祐介の同名小説。これは傑作。23年前に読んだときは戦慄を覚えた。原作の良さを伝えきれていないところは残念。
映画化によくあることだが、監督は登場人物の個性を際立たせて、サイコなスラッシュ映画に仕立てたかったのだろう。そういう意味では成功。
ただ、余計な描写が多くてちょっとしらけることも。金石の個性までユニークにする必要はあったのか?面談はあんな場所だったっけ? ノイズが多く残念。
クライマックスの緊迫感は上質。
深獣九

深獣九