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地獄曼陀羅 アシュラのizuのレビュー・感想・評価

地獄曼陀羅 アシュラ(1993年製作の映画)
3.9
泣きながら歌いつつリスカするインド映画。

客室乗務員のシヴァーニはある日バーでナルシストのヴィジャイに絡まれる。どうやら彼は自分に一目惚れしてしまったようで、金持ちのボンボンである彼はその力を駆使して彼女に擦り寄ってくる。そんな男には目もくれず、シヴァーニはじきにパイロットと結婚。娘も生まれ幸せな家庭を築いたその時、シヴァーニが結婚した事を知りガチ泣きガチ病みしたヤンデレヤバ男ヴィジャイに夫、娘、を奪われ、さらには冤罪で刑務所にまで入れられてしまう...

’’他者の持っている者は奪ってはいけない。失う物がない人間は何よりも恐ろしいから’’

インド各地で上映禁止、キャストは豪華なものの内容が内容なので向こうでもこっちでもあまりヒットせず、知る人ぞ知るインドの激ヤバ映画となってしまった本作。

序盤はまだ変なストーカーに絡まれるだけのラブコメ的要素があって、「最初は一方的だったものの、次第に~」くらいのラブコメっぽい雰囲気しかないんだけど、シヴァーニの結婚が知れてからはヴィジャイのストーカーとヤンデレが覚醒。

このヴィジャイを演じるシャー・ルク・カーンがほんと最高でして、、
泣きながら歌いつつリスカし、泣きながら夫婦の風呂を覗くヴィジャイ。

ヴィジャイが夫婦に関わったことで言い合いになり喧嘩し、夫がシヴァーニをぶつとヴィジャイは「シヴァーニを叩いた...シヴァーニを叩いた...」と繰り返し夫をぬっち殺す所には頭のおかしすぎる逆上で流石に笑っちゃう。

「手に入らないものはムチャクチャに壊してやる」ということでヴィジャイに全てを奪われ刑務所で過ごすシヴァーニ。何も悪いことなんかしてないのに、ヤバ男に目をつけられただけでこんなことになる。
100あったものが0になる。だが、0ならばもう失うものはない。
「気づいてる人はいないけど、女の耐える力は大地のように強いわ。どんなことにも耐えられる。でも、一旦女の怒りに火がついてしまうと何もかもを焼き尽くす。世の中の女は姉や妹、母親だけじゃない。復讐の女神もいるのよ」

と、復讐を開始するも.....まさかのどひゃ~展開!!
ただ復讐を描くだけかと思いきや、一捻りのある終盤に思わず拍手が、、
こんな凄惨な内容ですがインド映画なのでもちろん所々に歌や踊りは入ります。どんな気持ちで観ればいいの?

とまぁ、やってる事自体はヴィジャイ最低!な胸糞映画なわけなんですが、インドで胸糞映画ってだけで中々興味そそられますし実際本当にやってることはヤバいんですが、どうしても私シャールクが好きすぎて、シャールクのキモストーカーっぷりに「もっとやれ!」となってしまって胸糞さは全く感じませんでしたね。
皆胸糞胸糞言ってるから多分私の感性がバグなんだけども...

とにかくシャールクが好きすぎて楽しめましたね~。踊りはしなくて「いや踊らないんかーい!」とはなりましたが、ぴえんぴえんしながら歌いつつリスカシャールクだけでも観てほしい、、、ってくらいには好きでした。

視聴 2024年1月24日
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