邪澄n

007/慰めの報酬の邪澄nのレビュー・感想・評価

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)
3.2
前作『カジノロワイアル』のラストの直後から始まるストーリー

正直、今作はストーリー、キャラクター共に惹かれるものがあまりなかった。
小悪党が自分より格上の存在を巻き込んで政府転覆と資源の独占を画策するが、ボンドの活躍により真の目的とさらにその裏にいる存在が見え隠れする。

しかし、これがどうしてもボンドが活躍しなくてはいけない話には思えない。『カジノロワイアル』で描ききれなかったちょっとした後日談を無理やり見せられた感じがする。もちろんこれは個人的な意見なので、今作が好きな人にとっては大変申し訳ない感想になってしまうが…。

007シリーズで、ボンドが1人の女性に対してこれほどまでに喪失感を感じているのは新鮮で、だからこそ今作の1番の目的は、前作で失ったヴェスパーとの訣別をする事で、そこだけに焦点を当てた一作だったように思う。
その分、今作のボンドガールにもあまりこれといった出番や魅了も感じることができなかった。
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