まつこ

007/慰めの報酬のまつこのレビュー・感想・評価

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)
4.0
※今作は『カジノロワイヤル』鑑賞後に観ることを強くオススメします。

余裕がなくひたすら殺しまくる今作のボンド。何故容赦ないのか…その理由は前作を観てご確認を。〝魂は神父さんの領域〟と言えどもやり過ぎですけどね♡

ボンドがボンドになる前の話なのでボンドらしさはあまり感じられませんよ。(←私はそう思っている)
ボンボン言いましたが、アクション映画あるいは前作補完のための作品と思って頂いた方がよいかと思います。

フォローワーさんに教えて頂いたのですが今作からトム・フォードのスーツが採用されたらしいですね。なるほど!タイトなシルエットがスタイリッシュで渋い。ダニエル・ボンドのクールだけど熱くて渋い感じにマッチしています。

『年を取ると若い時より善悪がつきにくくなる』というマティスの言葉に共感。若い時は「そんなの大人の詭弁よ!」と吐き捨てたこともあるけど、年を重ねると正論ばかり言ってられないこともある。その後の彼の展開も合わせて好きなシーンです。今作の随所にこの言葉のエッセンスが含まれているように思います。
それにしてもマティス家のノックは叩きすぎやなかろうか…

ゴールドフィンガーを思い出すあのシーン。Mの言葉がまた粋ですなぁ。肺まで石油はたっぷりです♫

フィリックスとの再会には胸が熱くなりました♡これからもよろしくお願いします‼︎

前作同様ヴェスパー(カクテルの名前です)が出てくるのですが、あぁ飲みたいなぁとウズウズ。私には6杯もいらないけれど…辛い夜には必要なのかな。彼がこれを頼むということはこの時点ではまだ気持ちの整理がついていないということなのでしょう…

そこからのラストのあのシーン。彼の決裂、007への成長を感じました。全体を通すと補完的立ち位置の本作ですが、ラストのあの場面は個人的に好きだったりします。暗闇で待つボンド…彼は何を思いそこに居たのでしょうか。

物語の中身よりボンドの心情に目が向いてしまう本作。私はキライじゃないですが好みが分かれるところかな。

あ!後、奮発して五ツ星ホテルに泊まるときは『宝クジにあたった教師です』とドヤ顔で洒落込みたいと思います‼︎
まつこ

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