このレビューはネタバレを含みます
緒形拳のカメレオンっぷりが良かった。
野球帽にアロハシャツなんか着ちゃってイケイケファッションでパチンコを打っていたかと思えば、次のシーンでは分厚い本片手に背広に眼鏡の堅物に。
緒形拳を取り巻く女性たちの演技も力強く、見応えがあった。
また、引きと寄り、光と影の使い方が巧で、画としての魅力にも引き込まれるものがあった。
同じく画という点において。
キリスト教の要素を挟むことによって、ファンタジーのような幻想的なカットが散見されて、これも好きだった。
そして、ラストシーンでは少し笑ってしまった。
なぜ三國連太郎の顔があんなに灰色だったのか。骨を投げるたびに映像がピタッと止まる演者は何故。