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おいしいコーヒーの真実のhorsetailのレビュー・感想・評価

おいしいコーヒーの真実(2006年製作の映画)
3.3
アマゾン・プライム。
この映画を観たことで、明日からもうスタバには行かない!、ネスカフェも飲まない!と決心できないのは自分自身が末端の現場の人間だからか。編集プロダクションのひとに、「わたしたちはすごく安い値段で働いているが、クライアントは大金を払っているので『払った金額に見合ったクオリティ』を求めてくる。間に代理店がふたつ入っていて、半ば以上の金額を抜いている」と説明されたのを思い出した。規模がちがうだけで、構造はどこも同じ。代理店側にしてみれば、自分たちの仕事と努力に対する「正当な報酬」だと自覚しているのだろうが。
貧しい村のひとたちは、お金を貯め学校を建て、こどもたちに教育を受けさせようとしている。高い教育を受けたこどもたちは、高い賃金を得られる職を求めて都市に移住し、村は働き手を失い、さらに疲弊する。この流れが日本の地方で現実に起こった。結果を知っていると、学校を作ればすべてがうまくいくと信じている村のひとたちを素直に応援できないジレンマがある。
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