HAYATO

ザ・エージェントのHAYATOのレビュー・感想・評価

ザ・エージェント(1996年製作の映画)
3.9
2024年91本目
トム・クルーズが人間味あるスポーツエージェントを好演し、ゴールデン・グローブ賞最優秀主演男優賞を獲得したサクセスストーリー
やり手のスポーツエージェントのジェリー・マクガイア。利益ばかりを追求する会社の方針に疑問を感じた彼は、提案書を提出するが、それが元であっさり会社をクビに。ジェリーは唯一残ったクライアントのアメフト選手・ロッドと会計係・ドロシーを連れて独自にエージェント活動を始める。
監督と脚本を『幸せへのキセキ』のキャメロン・クロウが担当。
フットボール選手役でアカデミー助演男優賞を受賞したキューバ・グッディング・Jr.の他、『ブリジット・ジョーンズ』のレネー・ゼルヴィガー、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のケリー・プレストン、『スタンド・バイ・ミー』のジェリー・オコンネル、『ジュマンジ』のボニー・ハント、『チャーリーズ・エンジェル』のルーシー・リューなどが出演。レネー・ゼルヴィガーは、本作が出世作。
スポーツエージェントは、クライアントのために交渉でいかに大金を引き出すか、いかにビッグなスポンサー契約をまとめるかが求められ、携帯電話を片手に飛び回らなければならないハードな仕事。利益を最優先する会社に疑問を抱き、理想に燃えるジェリーは、アスリートを金稼ぎの道具ではなく1人の人間として向き合う大切さを説く。
大きな挫折を経験し、周囲から人が離れていく中、愛や友情を支えに再起してやっと手にした成功に爽やかな感動を覚える。
トムに“You complete me(君が僕を完全にしてくれる)”なんて言われたら、そりゃ落ちるでしょうね。
近年はアクションスターとしての活躍が目覚ましいトム。俳優としてのトムがアカデミー賞主演男優賞の候補になったのは本作が最後で、助演男優賞の候補になった『マグノリア』からも約25年の月日が経過しているけれど、最近『レヴェナント:蘇えりし者』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の新作に主演するという報道があったので、久しぶりにオスカー戦線に名をあげるのではないかと期待している。
その他にも『ミッション・インポッシブル』の次回作やクエンティン・タランティーノの引退作、宇宙空間で撮影するというスペースXのプロジェクトなど、還暦を超えても尚楽しみな話題が絶えないトムに一生魅せられていたい。
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