なやら

二重の鍵のなやらのレビュー・感想・評価

二重の鍵(1959年製作の映画)
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どうしようもなく腐ったブルジョワ家庭で謎の殺人が起きる話。殺人により家庭の秩序が壊れるどころか、なんか一人減ってバランスが取れて調和した的な感じになる展開は皮肉たっぷり。
ただし、マザコンでクラシック好きっていう犯人像がいかにもって感じで新鮮味なさ過ぎ。ヘンテコな歩き方=異常者、という演出もしつこい。
殺される羽目になる女が住んでる離れが謎の日本家屋風(枯山水な中庭アリ)。庭には鳥居みたいなオブジェがあるし、フランスのブルジョワって一体なんなのって感じ。
あと鏡をめっちゃ使う。大して効果的だとも思わないが、偏執狂的にイチイチ映し込む気合いは嫌いになれない。
色調が鮮やか。発色よいので観てて楽しい。
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