まぐろさばお

ミザリーのまぐろさばおのネタバレレビュー・内容・結末

ミザリー(1990年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

キング原作物がどーも合わないと嘆いていたら、フォロワーさんに教えてもらって鑑賞。確かに献立はシンプルだが印象に残り面白い。
読書とは精神修養や人格形成の一部でもあると考えると、自らの作品を愛読している読者とは、自らが与えた影響の産物といえるのかもしれないし、そこまでナルシスティックに考えなくとも、「俺のファン層ってこんなヤバいやつだったの?」という内心複雑な気持ちを抱えながらの恐怖体験。

しかし終盤には(細かいところだが)、犯人がドンペリニョン Dom Pérignonというフランス語が読めずに、「ドン・ペリグノンを飲むのね」という台詞がある。つまり、所詮その程度の教養しかなく、ものを知らない読者にすぎなかったというところが一つの救い、自分の著作を「真っ当な知識をもって真に理解しているとは言いがたい、自分勝手に読んでいただけ」という点が、こんなやつは真の理解者とは言えないと犯人をぶち殺す落とし所になっているのを感じる。