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太陽を盗んだ男のsのレビュー・感想・評価

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)
4.5
アナーキー。国会議事堂、皇居での無許可ゲリラロケ、東急の屋上からばら撒かれる万札5億分、群がる群衆、むちゃくちゃなカーチェイス。際どい設定、危なっかしいシーンが多くて常にヒヤヒヤしていた。当時の社会のぶっ飛びいかれ具合よ。いい意味でも悪い意味でも前のめりだった当時の日本国民の活気ある姿が面白い。今の日本、どんだけ暗いんだ…。今のわたしなら5億円が空から降ってきても普通にスルーしそうだし何かの罠だろうと思ってしまうな。あの頃の日本の勢いあり余ってる感じ、あれはあれで怖いけど、今の日本全体に蔓延した生きることに冷めた感じもなかなかに狂気だな、と思う。どっちがいいとか悪いとかはないけれど。そして助監督が相米慎二らしい。

ラストのジュリーを大きく真ん中に捉えて風船ガムを膨らませながら街を歩かせるラストシーンはかっこよすぎて痺れちゃった。菅原文太もほんといい男、いい役者だな。この頃の日本人男性ってなんであんなに男の中の男なのだろう。タイムスリップしてこの時代の男の人たちと激しいデートがしたい…。
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