sさんの映画レビュー・感想・評価

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こちら放送室よりトム少佐へ(2020年製作の映画)

4.0

良すぎる。序盤、女の子からの応答に静かに興奮する主人公の「今、眠っていたマントルが急速な活動を開始し膨張を続けている!!」の吹き込みで下ネタを連想してしまった自分が最悪すぎる。16mmフィルムの質感が>>続きを読む

極私的エロス 恋歌1974(1974年製作の映画)

3.5

タイトル通り、「極私的」で「エロス」で原一男が元カノに捧げた「恋歌」だった。うまく整理がつかないながらも色々と思うところはあったのだけれど、最後の上裸パンイチダンスに感情を全て持っていかれてしまった。>>続きを読む

魔性の香り(1985年製作の映画)

3.5

『天使のはらわた 赤い淫画』の石井隆×池田敏春。
雨降り頻る中の飛び降り、水没する勢いで水浸しになった部屋など、徹底的に濡らして湿らせてじっとり粘り着く憂鬱さはツァイ・ミンリャンの『青春神話』や『黒い
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一分間タイムマシン(2014年製作の映画)

3.0

量子力学の分厚い本大急ぎで読もうとするところ笑った。本当の体は過去の宇宙空間で死んでるのも笑った。

(2023年製作の映画)

3.0

ベネディクト・カンバーバッチの表情管理能力

パリのナジャ(1964年製作の映画)

4.0

セルビア出身のアメリカ人留学生ナジャの視点で語られるパリの街。冷静沈着でありながらも街中で出会う人たちとの交流も割と活発で、カフェですすめられた美術館の展示を訪れる素直さと行動力もあったりと畏れ入って>>続きを読む

ベレニス(1954年製作の映画)

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初期ロメール。エドガー・アラン・ポー原作の歯フェチ狂い。ロメール、椅子に座っても背が高いのが分かる。手が血で汚れているのにケースの中の歯が真っ白だったりとツッコミどころ多数。歯好きすぎてもはや唇じゃな>>続きを読む

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

4.0

アニメ版完走からの鑑賞。ツッキーちょっと明るくなった…?(クールな頃が恋しい)

マクドナルド橋のフィアンセ(1961年製作の映画)

4.0

『5時から7時までのCleo』に出てくる、映画館で観てるあのショートフィルム。ゴダールの黒いサングラスがキーになっていて、グラスをかけると世界が黒く見えて(霊柩車、黒いドレス、恋人かと勘違い)、外すと>>続きを読む

美しいひと(2008年製作の映画)

3.5

レア・セドゥ×ルイ・ガレルという完璧な彫刻芸術を眺めているだけで目の保養になる。黒髪ロングのレア・セドゥのミューズ感よ…
他の女子とは一線を画す美貌とアンニュイさ、ミステリアスでいて冷静沈着でありなが
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たたえられよ、サラエヴォ(2006年製作の映画)

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ボスニア紛争とヨーロッパ文明。銃を抱えた兵士たちと歩道に倒れ伏す市民たち。"文化は規則であり芸術は例外"。人々は規則(煙草、テレビ、戦争)について語り、芸術については語られない。規則(文化)は例外(芸>>続きを読む

アルファヴィル(1965年製作の映画)

3.5

付け忘れ。アフターダークのラブホテル「アルファヴィル」の方が先だった。

昭和枯れすすき(1975年製作の映画)

3.0

冒頭の俯瞰ショット、人多すぎて思わず叫んだ。セットの一部が前年作『砂の器』の流用っていうのは本当だろうか。ねぶた祭りの映像が綺麗。新宿地球屋で『ザビエラの性生活/変態売春婦』がかかってるのを見逃さない>>続きを読む

猫は逃げた(2021年製作の映画)

-

猫さん気の毒すぎ映画
ナヨナヨ男が仕事中に後ろから抱きついてきて「発情してるんです」とか言うシーンが気持ち悪かった。不倫相手は身の程わきまえてセックスだけしとけ!仕事の邪魔だけはすんな!てか山本ないる
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ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR(1976年製作の映画)

3.5

Goodspeed you! black emperor元ネタ。母親が唱える南無妙法蓮華経のお経にDTBWBの港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカのレコードが爆音オーバーラップするところ堪らない。

不道徳教育講座(1959年製作の映画)

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本が良いだけにコメディに寄せすぎて入り込めなかった印象。冒頭とラストにはバーカウンターで格好付ける三島由紀夫ご本人が。清水まゆみの処女進呈スピードくじ。知的である種真っ当な屁理屈たち。牢獄脱出からの檻>>続きを読む

犯された白衣(1967年製作の映画)

3.5

エロスとタナトス。きらめく海原を前にピストルを撃つ少年のショット、轟くピストルの銃声にびくともしない海を見て「海は広いな大きいな」を心底実感…。
看護婦5人が横並びで甲高い声で笑う時のサイケデリックな
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処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)

4.5

連行された先の荒野で繰り広げられるアナキズムな密室劇。だだっ広い荒れた土地に十字架一本立てられたこのロケ地が御殿場というので驚き。主題歌を歌う『殺しの烙印』の大和屋竺を見逃すまい。全裸で荒野を駆け抜け>>続きを読む

ゆけゆけ二度目の処女(1969年製作の映画)

4.5

屋上という開放的な場所は閉鎖的な密室でもあるということ。ホワイトアウトからの青い海、輪姦、押し寄せる波。自由の中に死が含まれ、死の中に自由が含まれる。
上京してすぐの頃、今思えば死と隣り合わせだった東
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パイレイト・テープ(1983年製作の映画)

3.5

ウィリアム・バロウズがロンドンのファイナル・アカデミーのイベントに訪れるところを撮影した作品。バロウズの声で機械的にループするBoys,school showers, and swimming poo>>続きを読む

ルード・ボーイ(1980年製作の映画)

-

sisterのGirls to the front展に行ってパンク熱が高まったのでVHSで再見。ミック・ジョーンズのStay Freeのレコーディング映像はyoutubeにもあるけれどこの映画の一部と>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

4.0

子守唄を歌うSibylle Baier
「死」は死なず、「不在」は存在し、「死」や「不在」は誰かの生の中で生きて存在し続ける。

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)

3.0

『トゥルーマン・ショー』が好きじゃない自分には設定構造の段階でマイナスからのスタートだった。
私たちはいつも選ばなければいけない呪縛に囚われ、AではなくBを選んでいればと過去を悔やんでばかりいる。ただ
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キスより簡単(1989年製作の映画)

3.5

若松孝二だけど新宿ではなく渋谷・原宿。1989年のバブル特有の気だるくて切羽詰まってない感じが街の様子にモロ顕れている。バイクで走るシーンで「肉体の門」の看板があった。
冒頭だけだったけどませた妹の存
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江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者(1976年製作の映画)

3.5

後の神代辰巳『赫い髪の女』の宮下順子×石橋蓮司コンビ。
"退屈な屋根裏のあなたを誘い出す"宮下順子の笑い方、息づかい、あらゆる佇まいが美しすぎて溜息。宮下順子が三角絞めをしながら切ない目線で見つめ合う
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(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

4.5

開始一分足らず階段に座る二人を捉えるショットを見てこれ昔GYAOで観てめちゃくちゃ良かったやつだったと気付く。素晴らしいと感じた映画を忘れているあたり、自分は本当に浅はかな人間だ…久しぶりに観ると細か>>続きを読む

一条さゆり 濡れた欲情(1972年製作の映画)

3.5

赤く腫れた乳房にレモンを貼る行為。伊佐山ひろ子が汚い川に飛び込むシーンのストップモーションが良い。たいして速くもなくスリルもなさそうな子供向けジェットコースターに乗りながら日傘差してのセックスは気の毒>>続きを読む

悶絶!!どんでん返し(1977年製作の映画)

4.0

買ってきたケーキを三人で顔面にぶつけ合ってぐっちゃぐちゃに汚し合うところからの階段落ちが最高。男から女に化けてからの鶴岡修が狂いまくり、ホッピング並のうさぎ跳びと階段芸が見事すぎて爆笑が止まらない。ス>>続きを読む

インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

4.0

理解できないことを分かりながら迷い込んでゆく他人の夢というラビリンス。改めて自分以外の人生は他人の人生でしかないという論を俟たない気付き。分かり合えるわけがない。
ニーナ・シモンのSinnerman

ハムレット・ゴーズ・ビジネス(1987年製作の映画)

3.5

カウリスマキがハムレットを扱っているフィルムノワール。ハムレットの悲劇にカウリスマキ的ユーモアが添えられながら喜劇的になる感じ、亡霊の多重露光とかハッとするカメラワークとかヒッチコック的サスペンスな感>>続きを読む

TAXi(3)(2003年製作の映画)

3.5

まんま007パロディなオープニング、シルベスター・スタローンのカメオ出演
数ヶ月前に夫とTAXIのサンドイッチを再現した思い出
https://cookpad.com/recipe/7438717

TAXi2(2000年製作の映画)

3.5

日仏サミット、ランエボとプジョーのたたかい

フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

3.5

足怪我する前後に観たものたちを記録し忘れていた②。
難解過ぎたことが一番の記憶、そしてパワーワード過ぎる"神話のクリアランスセール"、同じくして出てくる小人たちのモチーフやアルコール、タイムリーすぎる
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タブロイド紙が映したドリアン・グレイ(1984年製作の映画)

4.0

足怪我する前後に観たものたちを記録し忘れていた①。
ドクトル・マブゼとベルリンで花開いたキャバレー文化、まあまあ危ういオリエンタリズム。マブゼを演じたデルフィーヌ・セイリグの輝きよ(マブゼを女性設定に
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