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メメントのlemonのネタバレレビュー・内容・結末

メメント(2000年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

クリストファー・ノーランが有名になった作品。

元ネタがあり、弟のジョナサン・ノーランが執筆した『Memento Mori』というプロットが元になっている。

時系列が逆向きに進行するという奇想天外な構成。

時系列が逆向きに進行する「カラーパート」と、時系列がそのまま進行する「モノクロパート」に分かれている。

前向性健忘という本当にある病気のレナード。本人は10分程度しか覚えられない。

前向性健忘を患った夫との関係に疲れて自ら死を選んだのは、サミーの妻ではなくレナードの妻だった。
レナードは精神病院に収容されていた
レナードはすでに1年前に“ジョン・G”を殺害していた。しかしその事実を忘れてしまい、すでに殺した“ジョン・G”に再び復讐しようとしていた。

いわばレナードは前向性健忘症の殺人鬼だったのだ。

彼は都合のいい事実だけを取捨選択しているだけで、事実を改ざんしていた。
レナードは観客をミスリードさせる、典型的な“信頼できない語り手”だ。

“信頼できない”のは、テディも一緒。彼は警官でありながら、ジミーの20万ドル目当てにレナードを上手く操って漁夫の利を得ようとする。
ナタリーも、実は麻薬がらみでドッドから脅されており、彼を利用してドッドを殺害しようと企んでいる。
モーテルの管理人さえ、2部屋ぶんの宿泊料をせしめようとしていた。

もう一つの可能性を指摘しておきたい。それは、そもそも映画に登場する人物は全て存在しない。

レナードは精神病院に入院していたことが明かされるが、実はまだ彼は入院していて、映画の中で描かれていること全てはレナードの空想なのではないだろうか?
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