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つばさのadeamのレビュー・感想・評価

つばさ(1927年製作の映画)
2.5
第一回のアカデミー作品賞受賞作という敷居を上げる称号とは裏腹に、アクションにスリルにロマンスにユーモアと盛りだくさんのエンタメ大作でした。
若い男女の四画関係が第一次対戦の勃発に際して運命に翻弄されていく様を描いた物語です。
20年代のまだまだ黎明期にあった映画において、空中を飛び回る戦闘機と雲を上から見下ろすカットが見られるとは思わず驚きました。
塹壕戦を引きでとらえたショットや、華やかなパリのカフェのテーブルの上をすり抜けていくカットなど映像的な見どころも多かったです。
ただイットガールことサイレント期のスター女優クララ・ボウは確かにかわいらしいのですが、戦地に来てしまうとそのコミカルさが戦場の生死をかけた戦いの緊迫感を削いでしまっている気がしましたし、彼女を中心としたパリでのシークエンスは冗長に感じてしまいました。
終盤の悲劇的なドラマは展開としては良いのですが少しくどかったですし、締め括り方もあまり好みではなかったです。
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