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『始めか終りか』に投稿された感想・評価

史上初めて原爆開発と広島投下を正面から描いたドラマ映画。米国では1947年、日本では1950年に劇場公開。監督は「踊るニューヨーク」(1940)のノーマン・タウログ。原作は「東京上空三十秒」(1944)の脚色ロバート・コンシダイン。

本作の存在をこれまで知らなかった。戦後五年目に日本でロードショー公開されていたことも意外。調べてみると、GHQが検討を重ねた上で教育効果を期待して日本公開に踏み切ったとのこと。授業の一環として映画館に児童を引率した小学校もあった。

フォーマットはハリウッド的に観やすく構成され、巨大プロジェクトの困難と貫徹までを辿っている。主人公の若い科学者と親友の兵士(両者とも架空)にはそれぞれ恋人がいて、4人の会話がサブ・プロットとなる人間ドラマを担う。同時代批評で双場十三郎は「劇的な粉飾が甘っちょろすぎる憾(うら)みがある」と記していて、当時の被爆国民の率直な反応が垣間見える。

しかし現在視点で観てみると、冒頭の物々しいタイムカプセルシーンには原爆が人類を危険にさらす兵器であることの自覚が込められ、映画全体にも浮つき過ぎのない神妙さが漂っているように感じられた。広島への原爆投下は空からの視点で精巧に再現され、その破壊力と残酷さは充分に伝わって来た。

ただし戦時中の戦意高揚映画「東京上空三十秒」と同様に被爆国日本への同情は薄い。当時の米国政府は原爆の被害について調査途中であり機密であったことも要因と思われる。本作の完成までには米国全て機関による検閲があり、トルーマン大統領も自身の台詞を書き換えさせている。結果、以下のポイントが問題点となり近年の再公開に影を落としているようだ。

① 原爆投下機の搭乗員が「広島には10日前に新爆弾投下警告のビラが撒かれており住民は避難しているはずだ。日本の真珠湾攻撃とは違う」と発言
→ビラが撒かれた事実は不明。ただしビラを見たという広島市民の証言が複数ある。

② トルーマン大統領が「戦争を一年早く終わらせ米国50万人の戦死者を未然に防ぐために原爆使用は止むを得ない」と正当化発言
→国際法上では違法だったと論議されている

個人的には、原爆使用に対する戦争直後のアメリカの空気感を伺い知ることができて、大変興味深く参考になった。ちなみに1945年にギャラップ社が行った調査では、85%のアメリカ人が「原爆投下は正当であった」と答えている(※2025年の調査では35%)。当時は大多数の米国民がファシズム国家・日本に対して強い敵愾心を抱いており、その原点は予告なき真珠湾攻撃で約2500人の米国人が死亡した事とされる。

戦後日本は原爆投下に対するスタンスとして、唯一の被爆国として平和と核廃絶を表明し続けてきた。一方、アメリカに対する原爆投下の責任追及を半ば放棄しているという事実は認識しておくべきだと思う。

【あらすじ】
1946年カリフォルニア。科学者と政府高官らが500年後の2445年に開封するタイムカプセルを森に埋める。封印されているのは原子爆弾の研究資料。その中にはこれから上映する映画「始まりか終わりか」のフィルムも入っている・・・。
フィルムの冒頭、米国物理学者オッペンハイマー博士(ヒューム・クローニン)のメッセージ。「私の時代の人々は地球上の人類を滅ぼしかねない力を解き放った。この原子力研究の始まりを25世紀の皆さんのために残す。もし(原子力によって)終わりの日が来るとしたら、それを知ることが出来るのはこれを観ている皆さんだけです」。
~第二次世界大戦直前。ナチス・ドイツでは新兵器・原子爆弾の研究が進められていた。同じころ、米国では若い科学者コクラン(トム・ドレイク)らがアインシュタイン博士の協力で原子核分裂に成功した。1941年、日本がハワイ真珠湾を急襲し世界大戦が勃発、ルーズベルト大統領は “ファシズム国家ナチスと日本に先に原爆を使用されてはならない”と、原子爆弾開発の為のマンハッタン計画を極秘に開始する。しかし科学者チームの数人は原子力による武器開発を拒否して去って行き、コクランも苦悩していた。原爆開発は着々と進み爆発実験に成功。1945年、新大統領トルーマンは「戦争を一年早く終わらせ米国50万人の戦死者を未然に防ぐため」日本への原爆使用を命ずる。決行日の8月6日、コクランは準備中に被爆し絶命する。親友のニクソン中佐(ロバート・ウォーカー)は爆撃機エノラ・ゲイで広島に向けて飛び立つ。原爆投下。閃光に遅れて爆発の轟音が響き巨大なキノコ雲が空を覆う。帰還したニクソン中佐は、リンカーン像の下でコクランの婚約者に遺書を渡す。。。

【参考:GHQの映画検閲】
期間:1945年9月~1952年4月のサンフランシスコ条約で失効
CCD(民間検閲支隊)が日本映画の検閲を実行
CIE(民間情報教育局)が外国映画の日本上映可否を判断
にく
4.2
『始めか終わりか』(The Beginning or the End, Dir. Norman Taurog, 1947)。第二次世界大戦時、物理学者J.・ロバート・オッペンハイマーをリーダーとし、アメリカ、イギリス、カナダが共同で行ったマンハッタン計画(Manhattan Project)、即ち原子爆弾開発計画の経緯をドラマ化。他国に先駆けて原子爆弾開発に勤しんだアメリカが、1945年7月16日にニューメキシコで行った史上初の原子爆弾実験を経て、同年8月6日広島、8月9日長崎への原子爆弾投下を「成功」させるまでを描く。
 本作は、当初、パラマウント社のプロデューサー、ハル・B・ウォリス(Hal B. Wallis)も映画化を目指していた。ウォリスと親しかったアイン・ランドがそのためにオッペンハイマーにインタビュー取材をするなどして脚本を準備していたが、ウォリスはMGMとの競争に敗れ、ランドの脚本内容の一部(大枠)がノン・クレジットで利用された(Mitchel)。

参考文献:Mitchel, Greg, The Beginning or the End: How Hollywood and America Learned to Stop Worrying and Love the Bomb, New York: The New Press, 2020 (Kindle).

※Shapiro にも本作に関する言及あり。