takashi

やさしくキスをしてのtakashiのレビュー・感想・評価

やさしくキスをして(2004年製作の映画)
3.7
ケン・ローチの作品を観ると、自分がどれだけ恵まれているかという事を本当に痛感する。
国籍、人種、宗教、階級など、自分の力だけでは抗えないものと闘ってる人は今の時代でもたくさんいるんだなと思う。

この映画では、特に宗教の古いしきたりが仕事、恋愛、進学など人生の大事な場面で障害になっている。
若い頃そういうものに屈してきて、それを自分の息子や娘にも強要する家族に最後まで抵抗し、自分の人生を切り開こうとするニュージェネレーション的な息子達の闘いが素晴らしい。ある意味では戦争映画という言い方も出来るんじゃないかというぐらい。

もう少し爽快に終わってくれたらもっとスッキリしたんだけど、ケン・ローチの映画は静かな終わり方が多いかな。
ただそれでも、しっかり良い気持ちにはなれます。
takashi

takashi