コンゴがベルギーから独立した際の初代首相ルムンバを中心に、独立ちょい手前あたりから彼が殺害されるまでのコンゴ情勢を追ってるんですが、徹頭徹尾混乱しています。
実在した人を取り上げるからには、少なからずうまくいってる時期が描かれることが多いですが、そんなん一切なし。序盤の時点で問題だらけ、その後も猛烈に混迷を極める時局。武装した部下が昇進求めて取り囲んでくるような職場でなんか絶対働きたくない。
ベルギーが植民地として統治してきた歴史的背景とか、首相と大統領の対立の背後に冷戦の構図が〜とか、全部周知の事実としてすらすら話が進んでいくので、ただでさえ追いかけるの大変です。
更には混乱してる原因や障壁となっている事柄を池井戸潤みたくドラマチックに見せてくれるわけでもなく、ルムンバとその周囲がただ混乱してる現場が延々と続くので、全容とはいかないまでももーちょい色々見せてくれ!ってなります。
彼ひとりの尽力くらいではどうにもならなかったであろうことは、とてもよくわかりました。