キャプまる

ミストのキャプまるのレビュー・感想・評価

ミスト(2007年製作の映画)
3.4
後味が最悪の映画で有名な本作なので一度は見てみようと思い鑑賞。
ラストが胸糞悪く後味が最悪と聞いていたので、ラスト以外は特筆すべき点がないと予想していたが、実際に見てみるとむしろラストよりもラストに向かう過程のほうが胸糞ポイントが多く思えたと同時に、この映画ではスーパーの中での出来事が重要なんだなと気づいた。
霧の出現により閉じ込められたスーパーの中での秩序がどんどん崩れていく様が恐ろしく、胸糞悪く描かれている。キリスト教の熱狂的な信者のおばさんは初めは演説をしているだけだったが、そのうちに狂信者のおばさんを中心として集団が形成されていき、非人道的な行為までも神の名のもとに正当化し実行してしまう集団心理の怖さが充分に伝わってくる。狂信者のおばさんにはかなりいらつかされたが、とある展開があるので怒りを堪えて最後まで見てほしい。
ラストは絶望するし、ただただ胸糞が悪くなる評判通りの後味の悪さ。
だがこのラストは果たしてストーリー上必ず必要なラストだったのかと考えるとそうは思えず、ただ単にインパクトを与えるためにあの展開にしたような印象を受けて余計胸糞悪くなる。
なので、ミストはラストが有名だが一番重要なのはラストに至るまでの過程だと思うので、そこに注目して見てほしい映画。
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