うめ

ミストのうめのネタバレレビュー・内容・結末

ミスト(2007年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

悲しくて怖くて何回も泣いてしまった💧

以前後味の悪い映画、としてネットにまとめられていた記憶があったので、覚悟してみていましたが、もう立ち直れないくらい気分が悪いです。

しばらくは、どんな美しい顛末の映画を見ても、この映画の観るものの期待を圧倒的に裏切る展開が頭をよぎりそうです。

スーパーマーケットで買い出しを行う主人公と息子、穏やかな日常が終わりを告げる。突如街を覆った濃霧。
霧の中から命からがら逃げてきたのは血まみれの住人だった。
-霧の中に何かいる-

店を出ることは、死を意味する。
人々は状況も、助かる手立ても分からぬまま閉じ込められた‥。


正直観るまではただ化け物vs.人間のホラー、SF映画だと思ってました。なんというか、こんなにも人間が、人生が恐ろしくなる映画だとは思ってませんでした。

怖いポイント1
劇中では、この状況は神の怒りであるとする、熱心な信仰心を持つ女性が、なんとか状況を打破しようとする主人公と対峙します。彼女の超極端な思想に、信者がどんどん増えていき‥、逆らう人間を排除する方向に動き始めます!
文明社会から切り離された霧の中で、人間が野生に戻ります。人間の集団心理は恐ろしいもので、決してフィクションの世界だけの話ではないように感じる、人間の残忍さや弱さを感じました。

怖いポイント2
人生って、人生って‥😭
もうとんでもない、身体中の力が悪い意味で全部抜けてしまうような衝撃のラストなんですが、なんというかわたしにはただの人ごとには思えないです。いろんな記事や手記にありますよね、あのときこうしなければ、あのときこう言わなければ‥。私たちの人生もそういう小さな後悔の積み重ねですよね。未知のできごとに絶対はありません。そのときの判断を全て正しく下せる人間はいないのです。そんなのわかってても、その事実で心が晴れるわけないんですよね‥😭



そもそも店の中だけで2時間の映画、なのにほんとに退屈しない!見ちゃいけないのに見てしまう結末、苦しさしかない映画ですが、面白かった!期待を裏切られる展開は悲しかったけど、観るものを飽きさせないすごいシナリオです(o^^o)ただ悲しいというかめちゃくちゃなだけの映画でもなく、計算されて、密度を濃くしたようなイヤーな感じを味わえました(^_^;)
うめ

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