くぼみちゃん

ドッグヴィルのくぼみちゃんのレビュー・感想・評価

ドッグヴィル(2003年製作の映画)
4.4
春休み観た30本の中でトップに入るくらい個人的に大好きな映画になりました。
俗にいう鬱映画なんですけど、
ここまで人間の醜くて汚いけれど抗えない本性を露わに生々しく描いた作品というのは中々出会いません。
見始めてからはあまりの殺風景さに180近くを耐える自信があるか心配になりました。スタジオに線を引いて区切りそこにドアをつけただけというとてつもなくチープなセットに斬新さと不安を感じましたが、観始めて少し経ったところでそんな心配は無用だと気付きました。
不思議なセットこそ最早この村の人たちの行動や、集団心理、理性や本能と言ったこの映画が主としたテーマを浮き彫りにするのにはもってこいというか、そのためのこのセットだったのかと納得がいくはずです。
村に1人の住人が訪れることが事の始まりなわけですけど、そこから最後まで、本当に飽きる事なく観きれます。
観れば感じます。分かります。
普段気付かないだけで自分もそうなんです。