みおこし

足ながおじさんのみおこしのレビュー・感想・評価

足ながおじさん(1955年製作の映画)
3.8
フレッド・アステアとレスリー・キャロンという大スター2人による共演作。最近ハマってるレスリー・キャロンの代表作の一本。

資産家のペンデルトンは、ひょんなことから孤児院に住む18歳のフランス人の娘ジュリーを見かけ、彼女に匿名で多額の寄付をする。ペンデルトンの正体を知らない彼女は、窓越しに見えた彼の影から「あしながおじさん」と呼び、想いを寄せながら大学に通い始めるが...。

実際の原作のストーリーとは若干異なるので『あしながおじさん』をモデルにしたミュージカルとして観ると楽しめると思います。
いや〜〜素敵な作品でした...!!アステアとキャロン、エレガンスの塊のような2人が組み合わされるとこんなに上品なミュージカルができるのかとびっくり。
なんと本作、MGMではなくFOXの作品なんですが、とにかく衣装や美術、カメラワークが見事すぎて...。『ラ・ラ・ランド』は間違いなく本作の影響を受けていると思います。終盤、10分近い派手なバレエシーンは絵の具をひっくり返したのかと思うぐらい色彩感豊かな名シーン。
アステアのいつもの軽快なタップダンスは基本的に封印、キャロンとの上品なデュエットが続きます。どんなにダンサーがいても、ついつい釘付けになるほどのしなやかなダンスは本作でも健在。ジーンとのコラボも良かったけれど、アステアともナイスコンビネーションでした。

50年代の女子大生たちのキャンパスライフも、シーンは多くないけどカラフルにそして可愛らしく描かれていて、レトロポップな世界観が好きな人は必見です。
やや長めの作品でしたが、飽きずに楽しめたしシネマスコープ黎明期のワイドな映像美に癒されること間違いなし。

ただ、援助するだけでも十分だったのに、そこで恋愛感情抱いて女子大生に恋しちゃうっていう設定はなんか...(笑)。いくら何でもアステアとキャロンは歳が離れすぎな気がしました。あくまで親子、のような関係でいて欲しかったなあ...。
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