このレビューはネタバレを含みます
タイトルから馥郁と立ち昇るヤバさが印象に残っていて、機会があれば見てみたいと思っていた作品。ソ連はじめ海外ではこれでも健闘したらしい。怪獣映画というよりはモンスター映画のノリで、出てくる死体が妙に生々しいところは好印象。
ただ出てくるまでを流石に引っ張りすぎで、なかなか死体を並べるだけでは間がもたなくなってくる。人死にが出てようやく盛り上がるかと思いきや、森の中で集合してじゃれあう2体を尻目にヒロインが転んだりぶつかったりしてギャーギャー叫ぶというのが延々続き、次第にこちらが「助けてくれ!」という気分に。
人間ドラマの方も、昼間に『哀れなるものたち』なんか見たせいもあってか、「男の美学!……そういうことで、な?」という打ち出しにイラッとしてしまい入り込めず。ラストの盛り上がりもある意味伝説的だが、タイトルで煽った期待に対してきちんと仕事はして欲しかった。ランフォリンクスなんか結構怖く仕上がってて、もうちょっとじっくり見てみたかったんだけどな。
余談ながら本作のWikipedia、全体的にしっかり書いてある中、一部にただのWEB記事の引き写しや完全に個人の感想文みたいな文章が入ってるのがちょっといただけない。あそこだけ明らかに浮いている。