あつぼう

夜のピクニックのあつぼうのレビュー・感想・評価

夜のピクニック(2006年製作の映画)
3.4
24時間で80キロを歩き通す【歩行祭】。学生時代にあったマラソン大会などよりも過酷なイベントです。これだけ過酷なイベントをクラスメイトと一緒に乗り越えたら一生の思い出になりますよね。辛くてリタイアしそうな時に助けてくれるのはやっぱり友達。辛い時こそ、その辛さを分かち合える友達って素晴らしいものです。24時間の間、一緒に行動する事によって日頃言えなかった事も話せるし、この【歩行祭】が後押ししてくれて新たな友情や愛情という感情も芽生えたりします。

しかし主人公の貴子と融にとっては2人をくっつけようとする周りの行動が凄く迷惑です。お互いある秘密のために距離をおいて避けてるのに、周りからみるとお互い意識してるようにみえるんでしょうね。どちらかが意固地になってしまうと話したくても話せないような雰囲気が出来上がってしまいますよね。そんな2人の気持ちと周りの気持ちの違いが息苦しくなってくるほど切なかったです。

見方によっては途中がダラダラしてるって感じるかも知れないけど、80キロの行程をサクサクって展開するのもどうかなって思います。
だから個人的にはこのダラダラが好きです。
80キロも歩いてたら会話もなく淡々と歩いてる時もありますからね。

原作の小説も凄く面白いので是非!
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