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贖罪のtk33220のネタバレレビュー・内容・結末

贖罪(2012年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

まず無駄に怖い。第1話ファーストカットからオフ画面の存在を意識させてくる。何回も反復される校庭での犯人との接触シーン、小池栄子を殴りにくる教師、15年前の池脇千鶴の姉の異様な影、廃墟二階での香川照之の出のショットなど。光や影、風、水とかの黒沢清的画面作りも健在。

ミステリードラマってところから、どんどん謎が台詞によって明かされていくのではないかと危惧もしてたけど、全くそんなことはなく。動きに満ちている。

最終話の新井浩文が小泉今日子を事情聴取するシークエンスが顕著。普通だったらこじんまりとした部屋で行うところを、『叫』のようなだだっ広い空間を用意して、ひたすら座る、立つ、動く、立ち止まるという動きを繰り返す。

小池栄子がボールを拾ってたり、加瀬亮が筋トレしてたりとかそういう動きが面白い。

あと驚いたのが、事件の第一発見者であり、画面には直接映ってはいないものの間違いなく犯人と接触していた女の子4人が、誰一人として犯人の顔を覚えていないと証言した理由が全く明かされないこと。(書いてて自信なくなってきたけど多分)

それもこれも全て小泉今日子を動かすための口実だったのだとわかる。
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