みやびす

コッホ先生と僕らの革命のみやびすのネタバレレビュー・内容・結末

コッホ先生と僕らの革命(2011年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

いろんな観点で見られる、ものすごく面白い映画だった!!
言いたいことが、混ざりすぎて全然整理できないので、いくつかパッと思いついた観点で感想をば。

まず一番わかりやすい観点では、サッカーの普及かな。
コッホ先生は実在の人物で、ドイツにサッカーを持ち込んだ最初の人なんだとか。
映画の中でも描かれてる通り、障害がたくさんあった中、よくあそこまで通して取り入れていったなって、芯の強さというか意志の強さみたいなものを感じたなぁ。
もちろん自分が楽しかったし、子どもが楽しめるものだと思ったからっていうのはあっただろうけど。
何事も先駆者になれる人はすごいなぁとありきたりながらそんな感想。

2つ目は、文化差とか価値観の違いを受け入れる事の難しさをものすごく感じた。
時代背景として、帝政ドイツ下というのがあるので、出てくる教師がまーみんなやや古臭く変化を嫌う意味で保守的ね。
規律を守ること=国を守ること=皇帝を守ること、それこそが使命みたいな。同時期の日本よろしく、階級制度が当たり前、外国はみんな無礼で蛮族っていう価値観だし、そう教える文化。
これを訂正したコッホ先生と、鼻で笑う生徒っていう図がすごかった。証拠はないし見たこともないけど、何度も言葉として出てきた、服従の文化だからその通り思い込む。違うと言われても、かぶれ扱い。
普通に会話するんでも価値観違う人と話すのって難しいけど、お国柄レベルの価値観の違いは、きっと本当に変えるまで大変だっただろうなぁ。

3つ目は、子ども自身の成長。
服従の文化に染まってたのが、コッホ先生とサッカーのおかげで、自分で決めて自分のために楽しむことを覚えたよね。
制度も貧富も国も関係ない。偏見もなし。とにかくゲームが主体。
仲間を大事にするし、相手も大事にする。バカにしない。勝つためのフェアプレーっていうね。
まさにスポーツマンシップだよね。
前にコーチ・カーター見た時も似たようなこと思ったけど、フェアであるってほんとにかっこいい。

「英語は必要ないと思うか」っていうコッホ先生の最初の質問の答えが、最後ボッシュ先生の「なんて言ったんだ」の一言に集約されてるのほんと良い笑笑

学校ものだから、ストーリーはわかりやすいし、対立図もすんなり入ってくる。
子どもの葛藤も、色んな意味でわかりやすい。
うっかり引き込まれる1本だったなぁ。
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