かぼす

ル・コルビュジエの家のかぼすのネタバレレビュー・内容・結末

ル・コルビュジエの家(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

コルビュジエに住めるなんて特別が叶うなら、自己肯定感も自己顕示欲も際限なく高まるだろう。しかしその特別は成功の証であっても人間性を肯定するものではない。隣家の窓をきっかけに家主の矮小な人間性が露わにされていく展開は苦笑いが止まらない。終盤の事件も皮肉が効いててブラックコメディのオチとして秀逸。吹抜けを突き抜ける弾丸、スロープを疾走する逃走導線は他の建物じゃ撮れない。建築とは人の生活というソフトに対するハードだと言われることもあるが、やはり住宅は人が住んでナンボだと思った。映画でなきゃ見れない建築の表情を垣間見た。
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