せびたん

カジノ・ゾンビのせびたんのレビュー・感想・評価

カジノ・ゾンビ(2011年製作の映画)
3.8
平均スコアが低いので覚悟して観ましたら普通によくできた映画だったんでお得感がありました。とはいえそのお得感がちょっと私のスコアにも反映したかもしれません。

この作品は、これを気に入る方をうまく誘導できてない(むしろこういうのが嫌いな方を誘導してる)んでしょうね。こういう作品ほどフィルマークスのような仕組みによって陽の目をみるといいなあっていつも思います。

登場人物が2名を除いて全員クズなのがクズキャラを愛してやまない私にはたまりませんでした。いつも思うのですがB級映画はクズキャラ映えがします。

またゾンビ映えという点ですとショッピングモールやリゾート地のような消費を象徴する場所はとても合ってると思います。なぜかというと消費の場は資本主義にとってとても大事な場所だからです。ですので荒廃したカジノの街にゾンビがいっぱいという状況はおもしろかったです。消費を象徴する場所が荒廃することじたい今の社会の崩壊を予感しているようで恐怖を感じるので。

そのうえ消費=欲望を象徴する場所に、限りない食欲に憑かれたゾンビが現れることで人間は消費の主体から消費の対象になるっていう。文学っぽいことやってるなあって思ったら原作は小説だということで納得です。

また登場人物たちの屈折ぶりがよくできていて、緻密なバックストーリーがあるのかな、なんて思ってたんですが、これも原作があると知って納得です。

物語的におもしろかった点は他にもありまして、ちょいネタバレかもしれないですがヒロインの交代っていうのがありました。物語の途中でヒロインが交代します。
私は序盤の方のヒロインの屈折の仕方がめっちゃ好きだったのでちょっと残念でしたが。後半に登場する方のヒロインはクリシェといいますか紋切り型といいますか、他のキャラに比べると血の通っている感じがあまりなかったです。うん、今日はいいこと書いてる気がする。