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壊された5つのカメラ パレスチナ・ビリンの叫びのmhのレビュー・感想・評価

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市民活動家目線の「ヨルダン川西岸地区の分離壁」問題ドキュメンタリー。
パレスチナ人の土地を法律で奪っていくイスラエルがほんとひどい。暴動を鎮圧しに来た兵士も同じこと思っていそうなんだけど、それはそれとして武力をチラつかせて鎮圧しないとならない。
すげーと思ったのは、同じく法律を使って対抗しているところ。あたまのいいひとがこっちにもいた。
パレスチナ人とイスラエル人のどちらもが恐れる第三次インティファーダというくだりがあった。インティファーダはただの暴動というよりも、カタストロフといったほうがより正しいのかもしれない。
作中ではほかに、子どもたちへの継承というテーマもあった。
おとなたちの怒りがあって、年齢が上がるに連れて、あとからその理由付けに気がつくという環境をこどもたちは生きてるのであった。先進国であれば、これはネグレクトというくくりになるのかもしれない。
完成した映画にイスラエル資本が投入されたことも話題になったようだ。(イスラエルの映画としてアカデミー賞ノミネート)人口に膾炙する必要はあるけど、そのためだったらなんだってしていいのか問題か。うまくいけば国際社会を動かして、アウンサンスーチーさんが解放されたみたいなことだって起こり得る。これはむずかしい問題だけど、それにつけてもイスラエルのやってることがほんとひどい。
チェのTシャツを着てるひとがいたので、そうかPFLP(パレスチナ解放人民戦線)は真っ赤だったなと気がつくなどした。そりゃ過激だわ。
今後、ムスリム社会VS欧米社会なんて構図の戦争が起きたら、この対立の拡大版となるのかな。それだけは避けないとね。
面白かった。
mh

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