MasaichiYaguchi

推理作家ポー 最期の5日間のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

推理作家ポー 最期の5日間(2012年製作の映画)
3.2
ステイホーム が叫ばれているこの頃、自宅で推理小説を読むのに良い機会かもしれない。
本作は、推理作家エドガー・アラン・ポーの謎の死を、推理とイマジネーションの翼を広げて描いている。
映画は、ポーの四つの作品をなぞらえた連続殺人事件がスリリングに展開していく。
この四つの作品の中で私が読んだことがあるのは、「モルグ街の殺人」のみ。
ポーの作品は猟奇的な殺人を扱ったものが多く、個人的にこの手の作品は苦手なので敬遠してきた。
同じ推理作家なら、コナン・ドイルやアガサ・クリスティの作品の方が好きだ。
それにしても、本作の脚本家はポーの作品を読み込んでいると思う。
映画そのものがポーの作品世界なので、コアなファン、ポーマニアには堪らないかもしれない。
作品自体は推理劇というより、シリアルキラー物だと思う。
一連の殺人犯は最後まで分からない。
分かってしまえば、「ああ、なるほどね!」となるかもしれない。
しかし、この犯人は器用というか、マルチな才能の持ち主だ!
色々な才能を持っているのだから、もっと高収入な職業に就いた方が良いように思うが…
本作を鑑賞して、今まで余り食指を伸ばさなかったポーの作品を読んでみたくなった。