このレビューはネタバレを含みます
8エピソードの描写をかなり取捨選択して総集編にしていた前編に比べ、後編は4エピソードをほぼそのまま入れてるつくりなので描写のカットはほとんどなく、そのぶん思い切った演出のアレンジが多かった。杏子のイメージらしき墓地でのシーンや、TV版では恭介のシーンが印象的だった大量椅子のモチーフがまどかの部屋でも反復されているなど、抽象的で意味深な演出が多くなっていた。椅子は感情や思いやりのある人間の象徴とかだろうか。
他の部分のアフレコは新録されているけれど、10話相当部分の声はTV版の演技を替えずにそのまま使っているのも面白い。改めて見ると9話を経て1周目のさやかの第一声が「ダメだったかーw」なの鬼か!と思った。
ループの中でもレザボア・ドッグスみたいなことになる3周目はあまりにも過酷な話で、展開をちゃんと理解した上で改めて見るのはきつかった。
最後の結末でさやかだけを救えなかったのは、まどかがそれだけさやかの願いを特別に尊重したからで、親友としての特別な愛情のあらわれなのかなと思った。