富裕層の一家で、しかも息子はラグビーのスター的存在。
そんな家族が裏で身代金目的の誘拐を犯行を重ねていたなんて、なんて面白そうなプロットなんでしょう。
しかも予告で家族が狂ってそうな雰囲気もたっぷり。
で、実際に観てみたら、家族全員が狂っているのかと思いきや、実際に狂っているのは父親だけで、家族は共謀させられているようなお話でした。
プッチオ家が家父長制家族の典型みたいな家柄とつアルキメデスの罪の意識の低さが相まってこんな家族が出来上がってしまったところに怖さはあるんだけど、思いのほか真面目な映画だったなというのが正直な感想。
個人的にはもっとフランクで、もっとアイロニーで、もっとエグい映画を期待してた。
ペドロ・アルモドバルが製作じゃなくて監督だったら、そんな映画になったんじゃないかなって気がした。
本作で、もうペドロ・アルモドバル製作の映画は観に行かなくていいかな…って思うに至りました。
