佐藤

バッファロー’66の佐藤のネタバレレビュー・内容・結末

バッファロー’66(1998年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

常に感情に任せて怒鳴ったり泣き喚くヘタレで不器用なビリー。しかし、話が進むにつれて彼に対してどこか同情を覚えてしまう。まだ幼い頃の息子がチョコを食べてアレルギー反応を起こしたということすら覚えられておらず、レイラの話も聞かずにアメフト観戦に熱中する母。そしてナイフの刃先を向け、自分を刺そうとしてきたとビリーを疑う父。こんな両親の元に生まれれば情緒不安定になってしまうのも当たり前だと思ってしまった。
誘拐されて自らを妻だとでっち上げられたくせに本気の恋愛感情を抱くようになってしまったレイラにも最初はどのような感情を抱いていいのか分からなかった。しかし、そんな情緒不安定なビリーを出会って数少ない時間の中で理解し、ベッドの上で抱きしめるレイラはまさに"とびっきりの天使"だと思った。
ある意味、嘘偽りのない愛を感じさせてくれた作品だった。
佐藤

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