女王蜂から抽出される"若返りローヤルゼリー"に着目した化粧品会社オーナーの女性が、自身を被検体にして研究を進めるうちに、凶暴なハチ人間へと変態を遂げてしまう。1958年度「ハエ男の恐怖」の影響下で製作された、SFサスペンス・ホラー。
女性ユーザーたちが抱えている「老いの恐怖」を払拭させるべく、若返り効果の実現に腐心する女社長が、結局あーなってしまう物語。良かれと思ってやったことが、ネガティブに転がっていくという、初期ロジャー・コーマンの王道的作品。
ハリウッド製アラビアン映画で、明朗闊達な娘役を演じていたスーザン・キャボットが、悲劇のヒロインを熱演。ハチ研究家の博士が「このローヤルゼリーはヤバい!」ということに気づくのだが、負の連鎖により取り返しがつかなくなってしまう。
ヒロインがハチ人間に変態すると、ハチをモチーフにした仮面と手袋を嵌めた格好になり、(苦悩を抱えながら)人間に襲いかかってくる。考えすぎかも知れないが、「仮面ライダー」への影響を推量することができる。