・ジャンル
心霊ホラー/ダークファンタジー
・あらすじ
休暇の旅行でタイへとやってきたレイニーとロクのカップルとその友人達
近頃の2人は揉める事が多く空気もギクシャクする中で更なるトラブルが発生する
街がデモ隊で溢れ返り暴動に発展していたのだ
渋々帰国しようとする一行だったが間も無く空港も閉鎖
元いたホテルに帰る事も叶わず彼らはタクシーに古びた宿へと案内される
部屋には異臭が漂い虫が大量発生しているという最悪の環境に面食らう一同
しかし本当の脅威はその宿に潜む人ならざる者達だった…
・感想
香港ホラー界の雄、パン兄弟による「THE EYE」シリーズ三部作のスピンオフにあたる一作
今作では宿の子供達が飼う犬が霊視能力を持つ案内役となっている
シリーズ本編は完結編であるコメディに走った3作目を除いて王道Jホラーを踏襲したジメッとした空気と設定の良作だった
そして本作も一応その流れを汲んでいるものの霊が棲む異世界やキメラ的な怪物などが登場したりとダークファンタジー色がかなり濃くなっている
なので好みは分かれるかなぁ、と思う
実際、個人的にも異世界の件で少し萎えてしまった
でも霊のビジュアルはなかなか良いしキメラの正体にも悲哀があるのでそこまで悪くはなかった
ただ宿の主人チュエンが実際に殺人犯なのか否か、やレイニーが恋人ロクに言い出せずにいた事など伏線が雑で分かりやす過ぎた点に関してはもう少しどうにかならなかったんだろうか…
心霊ホラーは特に悲哀が重要なジャンルだからドラマ性をもっと繊細に作り上げて欲しかった
まぁB級ホラーとして観れば健闘している部類ではあるんだけど…
とりあえずこれで「THE EYE」シリーズは完走出来たけど普通にシリーズ本編の2作目で終わらせていた方が良かったと思った
そうすれば知る人ぞ知る名作としてより高く評価出来たのになぁ…
一応まだアメリカリメイク版が残ってるけどそれは気が向いたら観ようかな、と