半兵衛

ビッグ・パレードの半兵衛のレビュー・感想・評価

ビッグ・パレード(1925年製作の映画)
4.0
第一次世界大戦を舞台にした戦記ものという割には前半は戦闘がない兵士たちののんびりとした生活がメインとして描かれていて拍子抜けだったけれど、兵士の日常を詳細に描いた演出とヴィダー監督の卓抜なギャグセンスあふれるコメディシーン(樽人間と抜刀しながらの物騒な朗読は笑ってしまった)が愛らしいドラマとなりそれが後半の非情な戦場シーンとの見事な対比となっていた。ラストもメロドラマみたいな結末ではあるが、後半の戦闘を容赦なく描いているからこそ胸に来るものがある。

終盤瀕死の戦友を目の前にしながら上官の命令により助けれない状況になった主人公が慟哭する場面は後年の戦争映画での数多ある名シーン名台詞の原点では。
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